2021.07.12
どうしてこの作品を作ったのか?
「海外ルーツ」を持つ持たない関係なく、誰もが経験しうる「別れ」を共有してもらうことによって、「海外ルーツ」のラベリングから人々を解放し、個人の多様性を強調する。
「海外ルーツ」という人同士を区別するような表層的なカテゴリーに対して懐疑的に考えて欲しいというメッセージが込められている。 また、多文化共生という堅くて重いテーマをポップに表したいと考え、その類の話に興味がない人にも見てもらえる可愛らしいデザインにした。 これは、クロアチアに所在する「失恋博物館」という展示企画から構想を得た。当展示は世界中の人から集めた「失恋にまつわる思い出の品」を本人の解説付きで展示するというものである。私は展示作品を通じて、話す言語も違い、顔も名前も知らない人同士が「展示作品」を通じて互いの人生に想いを馳せている空間が存在していることに感銘を受け、失恋博物館のオマージュ作品として、今回のZINEを制作するに至った。
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